入会をご検討中の皆様へ

 

 

武道の道場では身体を使い、フィジカルを向上させるための稽古が行なわれています。しかし身体能力&競技技術を身につけて高めることじたいは、武道修行の本質的な目的ではありません。

 

己れの『人格向上・人格完成』のための道。

それを身にしみて会得するための修行方法。

・・・ これが日本武道の本来的な在り方です。

 

このことをまず、しっかり理解して下さい。武道の道場と営利目的のスポーツジムとは、活動の目的意識のところが根本的に異なっています。子供の身体健康を願い、ただ気持ちよく汗を流してスポーツトレーニングができるなら、それでいい♪・・・・という世界観で運営されている武道の道場は、たぶんあまり無いと思います。どのような場面においても、まず第一にこの活動ジャンルにおける精神性「武道精神」を念頭において物事を思考していくのが、武道の世界観です。

 

当会は武道団体です。武道の世界観をもって運営されている、心身練磨の道場です。このことをまずしっかりと理解&共感された方だけが、当会への入会を検討するようにして下さい。

 

当会への入会ご検討の方へ、このホームページ上で5つのキーワードをお伝えします。

  ①武道精神     

  ②門下生     

  ③師匠の心が我が心

  ④道場       

  ⑤武道修行の目的

 

たんなる健康体操目的の人や、ある意味での箔をつけたいがための黒帯取得目的だけの人は、当会は受け入れません。以下のキーワードと説明文をお読みいただき、すべて理解して共感された方だけが、当会入会を検討するようになることを願っています。

とくに初歩的な礼節に欠ける言動をした人には、当会は入会希望者面接も行ないません。ぎゃくにフィジカルが弱く運動歴がない人であっても、武道修行者としてのスタートラインに立ちたいと願う真摯な心・謙虚な姿勢に満ち満ちている方は、当会は大歓迎します。

 

このことをしっかり理解されたうえで、当会への電話問合せや稽古見学・稽古体験にお越しいただくように努めて下さい。

 

 

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武道精神

当会は武道団体です。武道の世界では稽古会員・父兄・保護者の全員に、規律と礼節を求められます。

 

(説明)

武道の世界では稽古生はもちろんのこと、その父兄・保護者の方々にも厳守していただかなくてはならない精神があります。その精神のド真ん中にあるものが、「規律」と「礼節」です。それらが武道精神の中心をなす骨格部分です。とくに道の師匠にたいする態度・言葉づかいは、いついかなる場面においても礼儀を尽くさなければなりません。

武道団体のことを「地域活動の場」、「健康体操サークル」というニュアンスでしか理解しようとせず、自分独自の価値観をもって道の師匠に意見するような者には、武道修行の道はふさわしくありません。

 

 

 

門下生

武道の道場の稽古生は全員、その道場長(=道の師匠)の門下生です。

 

(説明)

門下生(もんかせい)とは、

「私はあなたを、この道における唯一の師匠として仰ぎます。どうかあなたの下で、私の心技体の健全育成のために、善い導きを与えて下さい。」

とお願いしてきた人の中で、その道の師匠が入門を許可した者のことです。

日本武道の世界における先生と生徒(=稽古会員)の関係は、「師匠と弟子」です。大人の稽古生はもちろんのこと、子供の稽古生とその保護者も同様です。けっして『サービス店員とお客様』の関係ではありません。武道精神の出発点にあるこの価値観を理解しようとしない者には、武道修行の道はふさわしくありません。

 

 

 

師匠の心が我が心

師匠の心を、我が心とする。・・・・それが武道修行者として守らなければならない戒律です。

 

(説明)

門下生は、その師匠から心技体を学び身につけたい! と自分から志願して、入門を許可された人達です。したがってその師匠の教えや方針を「我が心そのもの」として受け入れていかなければならない立場です。

その道(道場)の師匠の教えに従わず、過剰な自己愛や自分独自の幸せ観を優先させようとする人は、その道場に入ってきてはいけません。「謙虚な学びの姿勢」がない者には、武道修行の道はふさわしくありません。

 

 

 

道場

武道の道場とは、「道の師匠またはその代理指導者から、心技体の教えを授かる場であり、そして自分の心身をもって修練する場」です。

 

(説明)

武道の道場は、師匠がその道の進み方を教えて、門下生を導いていく場です。道場内の師匠、およびその師匠から指名された代理指導者は、稽古時間内においては門下生に心技体を教えて導く立場にあります。したがって稽古生・父兄・保護者は全員例外なく、その時間帯における指導者を「目上の立場の人」と認識して、敬意を全面に出しながら接していかなければなりません。またその教えが公衆道徳から外れた社会悪や違法・不法なものでないかぎり、指導者の教えには従わなければなりません。

稽古時間内に指導者からキツイことを言われることも、たまにはあります。その指導者と自分自身が同じランクの立ち位置にあると思うと、たぶん頭にくることでしょう。しかしもちろん同じ立ち位置にあるわけがなくて、指導者は「目上の人」です。

その道(道場)の師匠から教えを授かりたいと自分から願って、入門および稽古出席を許されている人であるのに、指導者の教えに反発して受け入れようとしない者には、武道修行の道はふさわしくありません。

 

 

 

武道修行の目的

己れの「人格向上・人格完成」を最大価値として、その境地に至ることが修行の目的です。

 

(説明)

武道修行とは、自分の人格を向上させていくことを活動目的とする世界です。したがって競技大会で優秀な成績を挙げようとも、フィジカル面が他人よりも抜きんでていようとも、そのこと自体は最大価値ではありません。それらは武道修行における、活動プロセスの一つです。そこを最大目的にしたり、最大価値であると考えてはいけません

自分自身がマスターした精神や身体技術を、帯下の仲間の成長のために役立てていく。他者(仲間)の成長のために役立つことができる自分になるために、自分自身の心技体を向上させていく。その活動の土台となり、そして究極の目的でもあることが、自分の「人格向上・人格完成」です。

武道修行における格闘技としての側面は、あくまでも己れの人格をみがくための修行手段の一つでしかありません。人格をみがくことが目的なのであって、格闘技術をマスターすることじたいは主たる目的ではありません。「武道家」と「格闘家」では、その意味がまるっきり異なります。この違いを理解しようとしない者には、武道修行の道はふさわしくありません。